他の島にも行ってみる

黒島編

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石垣島到着・帰還編・編集後記

特別編

ラダマイス『八重山の花と私』特集

八重山編ベストショット特集

冥界三巨頭+α八重山紀行

『黒島再上陸編』

散々な台風の脅威を見せつけられ、
最早船は来ず新城島に永久移住かと思われたが何と翌朝は晴れてくれました。


めっちゃ秋晴れや。


朝日が清々しいぜ。


昨日とは打って変わって海も穏やかです。

今回の台風12号は特に西表島に甚大な被害をもたらしました。
西表島をバックにレポーター風のチビ、

『台風の脅威は我々が想像した以上のものでした』


『自然も生活の一部です。しかしその自然が牙を剥いた時の、
人類のか弱さを痛感しました』

段階を追うにつれ熱が入る。

『その脅威の前で人類は矮小な存在、塵芥レベルのものにしかなりえないのです』
人類とか以前にお前はチビだ。

折角の熱演中済まないが…。

『…そろそろ船の時間だ』
呆気なく回収。

一方の相棒は、

(とか言って、今日来んのかね。船)
幾ら晴れていても石垣からここへ渡る希望者がいないと船が来ないのが常。


新城に別荘を持つ人達が様子を見に来る可能性もありますが、
恐らく自分達の住居の片付けで手一杯で当分は来れそうに無いだろうとのこと。

そこに双子座弟出現。

『今日は良い天気であるな』
お前、台風の間中どこ行ってた?

そして双子座兄、

(これで船が来ないと滞在費が…)
始終そのことを気にしてます。
ただ、携帯電話で船会社に確認をとったら新城往きの便はあるとのこと。
ちなみに電波の関係で港とここの高見台しか繋がりません。

船の時間なので宿へと戻る。

台風を共にしたこの部屋ともお別れです。

まだ船の時間まで暫くあるので縁先で寛ぐ。

こうして見るとちっこい。

ちょっと名残惜しいラダマイス。

(ここでも色々あったなあ)
南のジャングルの話や、台風とか…。

と、縁先でぼんやりしながらオバアと世間話をしていました。
で、宮古の海も良いので今度は宮古諸島の池間島辺りに行きたいと言う旨を話したら、
何故か話題が『通りの池』の話に…。
『通りの池』と言うのは昔話で継子殺しがあった池で、気が付けば継子いじめ?の話題に。
宮古→通りの池→継子殺し→継子いじめって、どう言う話題の方向転換だよ!
全てを世知辛い方向に持って行くオバアの精神構造は強烈でした。
オバア、『通りの池』は池間島じゃなくて伊良部島の下地だよ!

でもまあ、

『そろそろお別れだ』
この強烈なオバアとも。

…と、思っていたら、

オジイが縁先で執拗に蠅叩きを叩き付けておりました。
そっか、蚊、多いもんな。ここ。
でも蚊を叩くには様子が少し違う。
何をしているのかよく見たらば、縁先に湧いて出た赤蟻を叩いてました。
いや、オジイ、蟻は叩いてもキリねえだろ…。
そんなことするより毒撒いた方が早いですよと言ったのですが、
『いや叩く。オジイ蟻叩く、すると蟻、怒ってどんどん湧いて出て来る。そこを更にオジイが叩く』
…そっか、叩くことが最早目的なのか…。
流石『ヤモリは家の守り神』と言いながら余裕で殺す殺生系。
そこで、こんなオジイ放っとけとオバアが眼で合図。

色々強烈な夫妻だったが、

もう船の時間なので、ここともおさらばだ。


そしてキャリーバッグをひいてとぼとぼと港へ。


見渡す限りエメラルドグリーンの海だ。


台風一過直後と言うのにこの透明度。


んああ!泳ぎてえ!!
それと海はやっぱりカノンだ!

『何!?今日はここでは泳がんのか!?』

オジイオバアはともかく、ちょっと海は名残惜しい。



『エメラルドグリーンの海と私』

…とかやっていたら、

我らが安栄号が来ました。

船からは現地に別荘を持つと思われる年配の方々が続々下船。
観光客は皆無。
修理用機材を下ろしており、物々しい雰囲気でした。
電話線が切れているので実際来てみないことには
自分の別荘の様子が一体どうなったか分からないのです。

彼等と入れ違いに新城を出る。
一旦大原を経由して石垣に戻るそうな。

相変わらずブッ飛ばす。


相変わらずクール。

と、思っていたら隣に並走する八重観が。

ギリギリ追いついては来たのだが、
流石は安栄、一向に譲らない。

そして、我らが安栄号は前を譲らないまま石垣港へ。
取り敢えず、今回の台風で精も根も尽きた私は
長旅でダレて来たのでそろそろ京都へ戻ることを決意。

取り敢えず、船で帰りたいと思ったので有村産業に連絡したのですが、
今週はドック入りするので10/4日まで船は出ないとのこと。
幾ら何でもそんなに待てんよ…。

仕方が無いのでターミナル内の沖縄ツーリストのカウンターで神戸空港行きのチケットを購入。
今日いきなり戻るのも急すぎなので、2日開けることにした。

ああ、これからどうしようかなー。
まずは石垣に留まるか、他の島に行くか。
でも、八重山は全て行き尽くしたし…。
波照間に行きたかったが、
今日も船は満席で波照間行きの連中が島へ渡れないとぼやいておりました。
今からあそこの宿をとっても満員がオチだろう。

それ以外でもう一度行きたい島と言えば…。


…で、私は黒島にいます。
取り敢えず、天気が良いので泳ぎたかった。
しかも思い立ったのが出航15分前。

これを逃すともう3時間船は無いので宿も決めずそのまま飛び乗った訳です。
…で、どうにか飛び込みで泊まる宿を決めましたが、
この飛び込み芸、台風直後にやるのは顰蹙ものです。
詳細は後に記しますが。

…ともあれ、

黒島は良い。
泳げるところいっぱいあるし、自転車タダで借りれるし。
島自体が平坦で移動しやすいし。
何より、洗濯機がタダだ!
貧乏旅行者の強い味方、黒島最高!


早速泳ぐ。
流石は仲本海岸。リーフ内で波が穏やかなので泳ぎやすい。

WST魚類図鑑再び。

ブダイ。

カクレクマノミ。


ダツ。

テングハギ。

そして…、

何かやる気の無い泳ぎ方の魚が。
あっちふらふら、こっちふらふら。大丈夫か??

かと思いきや、

細かい魚の群が大量に。
何かの稚魚でしょうか。それにしても夥しい量。
まさか、サメなどの肉食魚に追われてここまで来たのではあるまいな…。


ところで水のブルーのところって、水温低いんだよな…。
海水が掻き混ぜられた為か、結構水温は低かったです。

台風と言うのは海を掻き混ぜるので栄養分を均一にする効果があるのだそう。
これもまた台風の一つの側面です。

そこそこに陸へと上がる。

すっかり秋空だ!
風が寒いぜ!


今日はこのぐらいにして退散。

人がまばらにいるので海岸遊戯もせず宿へと戻る。

『何じゃこの綺麗な風呂はぁ!』
浴室は汚いものと諦めていただけにこの衝撃は新鮮だ。


2005年末オープンなので、設備があり得ないぐらい綺麗だ。
黒島全体宿のグレードは高いと思う。
多分、シュノーケラーダイバーが集まるので設備は充実しているのだろう。
ちなみに忙繁期なので宿は相部屋。
この宿は人気が高すぎて数ヶ月前から満室になるのだそう。
たまたま今日来る予定の人が来れなかったから入れただけなのだ。


飛び込みで素泊まりなので基本外食です。
その夜はカフェでタコライスを頂きました。


今日も色々ありましたが、今日はもうお休みです。

飛び込みで入った宿が凄く綺麗でラッキーと思いましたが、いかんせん時期は考えた方が良いです。
何せ、黒島は昨日まで電気と水道が止まっていたのです。
確認もせず黒島に渡ったので宿の主人からお叱りを頂きました。
『確認もせず渡るのは危険だ』と。
自分が新城で停電を体験しかたら、大丈夫だと錯覚してたんですね。
台風が通過した直後と言うのは現地の人間にとっては、
生活基盤の全てを揺るがされ、もう商売どころじゃない心境なのだ。
しかし、客を泊めている以上、面倒は見なくちゃいかん。
そんなところに確認もしない客が飛び込んで来たらこの野郎!と言う心境になる訳なのです。
地震などの被災地にふらりとやって来て、呆然とする現地の人に『泊めてくれ』と言うようなもの。
それは無神経以外の何者でもありません。
もし私が昨日の段階で来ていたらふざけるなと追い返したのだそう。
恒例夜の飲み会の席でかのような説教を受けながら、
私は心底自身の想像力の無さと配慮の無さに恥じ入った訳です。
同じ台風を経験していても、観光客と現地の人間でどのように違うかすらも気が回らなかったのです。
行動に恥じ入りつつも、観光客に振り回される現地の観光産業従事者のしがらみも垣間みた訳ですが…。ともあれ、今度旅行をする時はこんなことのないよう自戒の意味を込めてここに記しておきます。

明日は黒島2日目、
遂にあの人がやってくれました。