新春鏡開き馬鹿遊戯大会。
去年に続く定例の馬鹿行事。
何と言うか、行事に捻りがありません。
去年あったから今年もやる、みたいなパターンで。
要は、鏡餅の始末と平行していたりするのです。
今年はパンドラ様が進行。
『…と、言う訳で』
飾りは全て外され、無惨な姿です。
パンドラ『これより鏡開き大会を行う』
大会、っつわれてもな。
ラダマイス『所詮は樹脂製の餅。カッターで底を開るだけの話でしょ』
パンドラ『まあ、そう言うことになるな』
何だか釈然としないものもあるのだけれど、
ラダマイス『じゃあ早速切りますね』
ケーキカットから餅のカットまで大好きな男だ。
さしものパンドラも餅の処遇はどうでも良いと思っているので、
パンドラ『…ああ、まあ好きにするが良い』
だがそこにアイアコス、
アイアコス『あいや待て、切る前にやらねばならんことがある』
ラダマイス『この期に及んで何だ?』
それは…、
アイアコス『今年こそ神鷲の羽ばたきでこの餅を打ち砕いてくれる!』
去年の雪辱を晴らすことだ。
ラダマイス『くれぐれも食える形にしてくれよ』
アイアコス『はあぁ…!』
また何かややこしいエフェクトが。
やかましいエフェクトですが、今年も出ました。
アイアコス『ガルーダ・フラップ!!!!』
ちなみに、エフェクトはテンプレ化されている。
投げっ放しを決めた後は、
アイアコス『…フッ、三秒後に餅は地面に叩き付けられて砕け散る』
ところで、目印の×は書かなくて良いんですか?
三秒、
ラダマイス『………』
そして向かいのAPラダに、
ラダマイス『…おい相棒』
APラダ『?何だ??』
ラダマイス『前に3歩、左に5歩移動して見ろ』
APラダ『はぁ?』
二秒、
と言いつつ指示通り移動。
APラダ『前に3歩、左に5歩…』
一秒、
APラダ『この辺りか??』
ラダマイス『…ああ。まあそんなところだ』
0秒、
今いたところに餅が落下。
APラダ『のおおっ!』
指示通り移動していなければ下敷きでした。
APラダ『何でここに落ちると分かった!』
ラダマイス『…いや。何となく』
幸薄そうだから、APラダ。
APラダの下敷きは免れた訳ですが、
パンドラ『…チッ』
ラダマイス『その、チッてのは何だ?』
ともあれ、ちゃんと地面に×は書こうよアイアコス。
パンドラ『…で、傷一つついておらぬぞ』
アイアコス『バカな!またしてもオレのガルーダフラップが効かないとは!』
ラダマイス『樹脂のケースに収まっているからな』
じゃあ今度は、
ラダマイス『ミーノスの必殺技で行ってみるか』
ミーノス『お断りしますよ。面倒くさいですし』
尚も信じられないアイアコス、
アイアコス『こんな筈は無い!もう一度オレにやらせてくれ!』
ラダマイス『何度やっても同じだろ』
じゃあ序でに、
ラダマイス『普段のストレス解消に、お前の必殺技でどうだ?』
APラダ『ストレス解消って、何だよ?』
それは直接相棒に放った方が早い。
と、言ったところで、
パンドラ『…面白い。では、私の槍さばきで打ち砕いてみせよう』
ストレス解消のくだりに反応しましたか。
槍で餅を砕けるのかと言う疑問はさておいて、
取り敢えず、やれるものはやってみる。
『やっ!』
刺さることには刺さったが。
パンドラ『………』
抜けない…。
ラダマイス『…何でそこでオレを見るんです??』
パンドラ『お前の力で何とかならぬか…』
普段から偉そうにしてるもんなぁラダマイス。
ラダマイス『そんなもん、自分で蒔いた種だから自分で何とかして下さい』
上司相手に何と言う物言い。
パンドラ『何だと!?この薄情者!』
仕方が無いので力一杯引いてみる。
パンドラ『…くっ!うぬぬぬぬ…』
抜けることには抜けたが…、
柄だけになってしまった…。
パンドラ『………』
ラダマイス『…だから何で、オレを見るんです??』
APラダ『コズミックな糸では取れないのか??』
ミーノス『多分切れちゃいますよ』
それよか、コズミックな糸って何ですか??
まあ取り敢えず、
ラダマイス『じゃあ、餅本体切っちゃいますね』
パンドラ『…柄が抜ける前に言わんかそれを』
だから、オレに任せろって。
アイアコス『あんなもの、オレのガルーダフラップで』
ハデス『やめんか馬鹿者』
今度は、余の頭上に降ってきそうだ。
いよいよ切ろうとしたその時、新たなる闖入者が。
『フッ、貴様の槍の腕はその程度か』
その闖入者とはいかに?